ブラフマンの埋葬

ブラフマンの埋葬 (講談社文庫)

ブラフマンの埋葬 (講談社文庫)

ブラフマンと名付けられた謎の生物…読者にとって謎なだけで, 物語内においては謎ではない…を育てる主人公とそれをとりまく人々のお話. 小川洋子の文体は, テキストは村上春樹並にドライだと思うのだが, 腹の中にはしっとりとした読後感が残る*1. とくにこの話は, ブラフマン自体の質感と, 物語の切なさが, こびりつくような読後感を残すのではないか, とか言ってみたり.

*1:ブラフマン…」と「まぶた」しか読んでないので他, とくに「博士」とかは知らない